まずあなたがどのような ステークス でプレイをするのかを決める為には、あなたがどれ程のお金をポーカーに使えるのかを明確にする必要があります。ポーカーバンクロールが全財産のプレイヤーもいれば、ポーカー専用のバンクロールがあり足りなくなれば他の収入源から補充するというプレイヤーも存在します。何にせよ自身のバンクロールの進捗状況をしっかりと記録し、把握しておくことが大切でしょう。
成功した多くのプレイヤーは自身のプレイやゲームに制限をかけません。常に向上心を持ってチャレンジを続けることが成功への近道となるでしょう。

キャッシュゲームにおけるバンクロール

ポットリミットとノーリミットホールデム

bankroll_requirement

Cash game buy-in levels for good poker bankroll management.

もしあなたがポットリミットかノーリミットのゲームをプレイするなら、あなたのプレイするステークスの40バイインのバンクロールがあれば安全にプレイできるでしょう。つまりあなたのプレイするステークスが$200でバイインする$1/$2の ステークス なら、少なくとも$8,000のバンクロールが必要ということです。

もう一つのバンクロール管理の方法としては、テーブルに自分のバンクロールの2.5%以上のお金は置かないことです。

リミットホールデム

リミットホールデムをプレイする場合は、ポットリミットやノーリミットのゲームよりも幾分少ないバンクロールでもプレイすることが可能です。
あなたがプレイしたい ステークス の400ビックベットもあればかなり余裕をもってプレイすることができます。つまり$1/$2のリミットホールデムでプレイする場合は、$8,000のバンクロールがあれば十分なバンクロールと言えるでしょう。

バンクロールの種類に基づく変動

もしあなたが日々の生活に支障がないお金をポーカーに使い、そしてそれがなくなった時に補充することが可能であるなら、幾分少ないバンクロールでプレイすることもできます。
パートタイムの仕事しかしていない大学生と比べると、フルタイムの仕事をしていて良い給料をもらってるプレイヤーにとっては$500というお金はそれ程大きな金額ではないでしょう。

MTTにおけるバンクロール

MTTには大抵多くのプレイヤーが参加して、賞金はトップに手厚く分配されます。
このことから大きなスウィングからバンクロールを守る必要があり、その為MTTをプレイするにはより大きなバンクロールが必要になります。

一般的にMTTのプレイには100バイインが必要と言われており、もしくは一つのトーナメントのバイインはバンクロールの1%以下に抑える必要があります。
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トップオンラインプロのpkaiserでさえも、長期に及ぶダウンスウィングを経験しています

スキルとROIの関係

トーナメントにおけるあなたのエッジ(優位性)を知るには、ROI(投資収益率)を参考にすると良いでしょう。ROIは自分の実力を知る目安になり、それによって必要なバンクロールも変化してきます。
例えばあなたが$215のオンラインターボトーナメントをプレイするとします。ターボトーナメントというのはブラインドが上がる速度が早いという性質上、スキルよりも運に左右される場面が増えるので、MTTにおける100バイインルールでは十分とは言えないかも知れません。
しかし強いオンラインプレイヤーの中には、$11以下のトーナメント(特によりディープなスタックのトーナメント)において40%を超えるROIを出すプレイヤーも存在します。
それらのゆっくりとしたストラクチャーのトーナメントではスタックがよりディープな時とポストフロップにおいて様々なプレイが可能となり、スキルを持った強いプレイヤーは利益的な機会を見付けより大きなエッジを得ることができます。

ステーキング

MTTにおける大きな分散を軽減する為に、多くのMTTレギュラーはステーキングを受けています。
ステーキングとは、後援者がプレイヤーのトーナメントバイインの全額を投資という形で支払い、トーナメントの結果に応じて後援者がリターンを受け取るシステムです。一般的に数ヶ月以上の長期間で行われ、プレイヤーはノーリスクでプレイすることができます。その条件としてはしっかりとしたプレイヤーとしての実績が必要です。その実績によってプレイヤーの取り分が変わってきます。これは大抵分散から当事者を守るという意味合いで使われます。ステーキングはダウンスウィングによるストレスを軽減し、さらにバンクロールに対してより高いバイインのゲームをプレイすることが可能になります。トーナメントプロにとってステーキングは特別なことではありません。
それともう一つBAPというシステムがあり、これはプレイヤーが一つのトーナメントバイインの一部を負担してもらうかわりに、利益を投資額に応じて分配するというシステムです。長い場合は週末にプレイするトーナメントの全額を一つのバイインとして考えてBAPする場合もあります。2+2といったサイトではステーキングやBAPが頻繁に行われています。例えば、プレイヤーがポーカースターズのサンデーミリオンのバイインの全額を払いたくない場合、その75%を売りに出すとします。ステーキングされる側とする側が受け取る利益の分配割合は交渉することが可能です。このシステムはトーナメントプレイヤーをリスクを抑え、プレイヤーのバンクロールに無理を掛けずにより高いバイインのトーナメントに参加することが可能となります。

SNG_bankroll

SNG tournaments require around a 50 buy-in bankroll to protect against down swings.

SNGにおけるバンクロール

SNGをプレイする場合には、MTTと比べると小さなバンクロールでプレイすることができます。それはフィールドサイズがより小さく、入賞することもMTTと比べ多い為分散が小さいことに起因します。ですのでSNGでは50バイインのバンクロールがあれば、ダウンスウィングに対応できるでしょう。

プレイヤー人数がゲームに与える影響

ゲームの参加人数やゲームタイプはとあなたのバンクロールサイズに影響を及ぼします。
例えばHUSNGやDONならば、バイイン額の20倍のバンクロールがあればよく、DONではITMが50%前後になるので、バンクロールは少なくてもプレイすることができます。通常のSNGの場合は、ダウンスウィングからあなたのバンクロールを守る為には50バイインのバンクロールが必要でしょう。

快適にプレイする為に

どのようなステークスでプレイするのかを考える時には、あなたのバンクロールとスキルを考慮して気持ちよくプレイできるかどうかを重要視しましょう。
十分なバンクロールがある場合と比べて、小さなバンクロールでプレイする場合は不必要なストレスを感じてしまうでしょう。また、小さなバンクロールで急いで ステークス を駆け上がろうとした場合、無理が出て ステークス を下げざるを得なくなったり、破産してしまうリスクが増大します。快適にプレイするには十分なバンクロールを持ち、リスクと損失をしっかりと理解することが大切です。勝てないと思うなら一旦ステークスを下げてスキルアップをしてからまた挑戦しましょう。その方が精神的にも良いですし、むやみにバンクロールを減らす必要もありません。
これらのこと理解したら、後はあなたの好きなゲームを好きなだけプレイするだけです。

ウィンレート(スキルレベルと時間)

勝利の宴症候群にならないことが重要です。
ポーカーにおいてプレイヤーはしばしば幸運を掴み、短期間で大きな勝利を手にすることがあります。そのようなプレイヤーはその後多くの負けを経験し、大きな勝利を無にしてしまうのです。
その結果今までプレイしていた ステークス でさえもプレイできなくなってしまうのです。

正確なウィンレートを知るには

残念ながらこれにはきちんとした答えがありません。
しかしながら、トーナメントなら数千ゲーム、キャッシュゲームなら20万ハンドのサンプルがあればそれなりに正確なウィンレートを知ることができるでしょう。
しかし覚えておいて欲しいのは、おそらく後半の10万ハンドは前半よりもスキルアップしているということです。
肝心なことは、あなたのプレイの結果によりあなたのプレイが正しい方向に向かっているのかどうかを知ることです。ハンドを見直したり、プレイスタイルや方向性を見極めることが大切です。

要約

バンクロール管理方法は、あなたの能力やゲームの種類、そしてスウィングをどこまで許容できるかによって決まります。
勝ち組プレイヤーであれば、SNGでは40バイイン、MTTでは100バイイン、キャッシュゲームであれば40バイインのバンクロールがあることが理想です。

もしプロポーカープレイヤーのように、ポーカーバンクロールが財産の大部分を占め、ポーカーの収入で生活している人であれば破産を避ける為により保守的なバンクロール管理が必要となるでしょう。