ポーカーの分散 の影響を理解することは重要なことです。それでは上のグラフを見てみましょう。
これはウィンレートが2.5bb/100のプレイヤーによる10万ハンド以上のデータを集計したグラフです。10万ハンドという数字は、グラインダーであれば数週間でプレイすることができるだろうし、プレイ時間の少ないパートタイムプレイヤーであれば1年かかるかもしれません。このグラフは次のことを示しています。
- このプレイヤーが10万ハンドをプレイした場合、平均して2500bbのプラスになる期待値を持っています。
- このプレイヤーが10万ハンドをプレイした場合、21%の確率でマイナスになります。
- このプレイヤーは70%の確率で-662bbから+5622bbの間のどこかに収まるでしょう。
- このプレイヤーは95%の確率で-3825bbから+8825bbの間のどこかに収まるでしょう。
- このプレイヤーの場合、5991bb、つまりおよそ60バイインのバンクロールを持っていれば破産の確率を5%にまで押さえることができます。
- このプレイヤーの場合、76%の確率で10バイインのダウンスウィングを数回経験することになるでしょう。
ポーカーの分散 の影響をしっかりと理解していないと、ダウンスウィングに陥った際に自信をなくしたりチルトしてしまったりという悪影響が出てしまう可能性があります。
次に$2K to $40K ChallengeをMTTの例として見てみましょう。
Acesupは$2,000のバンクロールを使うことで、平均バイイン5.5$(レーキ50¢)のトーナメントを約400ゲームプレイすることが可能です。
レートを上げずに400ゲームのMTTをプレイした場合、ROIは55%(5.5$以下のレートではもっと高いROIが出るでしょう)とすると、どのようなことが期待されるか見てみましょう。
- 平均的な利益は$1,196です。
- 5%の確率で2ヶ月後に$2,000を下回ります。
- 70%の確率で-$190から+$2,933の間に収まります。
- 95%の確率で-$686から+$4,040の間に収まります。
ROIとバイインを調整することは、それらの結果に重要な影響があります。それを実証する為に良いポーカープレイヤーが仕事終わりの空き時間に5つのトーナメントをプレイしたとしましょう。彼らは平均$11バイインのトーナメントをプレイします。それらのトーナメントはターボストラクチャーなのでスタックが小さく、より早く終わります。ターボトーナメントはノーマルストラクチャーと比べスキル差が出にくくなり運の要素も増えますが、それでも彼らは22.5%のROIが期待できるでしょう。
1ヶ月のプレイの後、このプレイヤーはどうなっているでしょうか?
- 平均的な利益は$348です。
- 最終的に負けてしまう確率は39%です。
- 70%の確率で-$533から+$1258の間に収まるでしょう。
それを踏まえて、彼らが6ヶ月後にどうなっているか見てみましょう。
- 平均的な利益は$4,591です。
- 6ヶ月後に負けている確率は1%です。
- 70%の確率で+$2,035から+$7,120の間に収まるでしょう。
これらのことから導き出されることは、しっかりとしたデータと結果を得る為には十分な時間が必要であるということです。
そして例に引用したような良いプレイヤーになる為には、キャッシュゲームプレイヤーならばRun it Onceのような、そしてMTTプレイヤーならばPokerNerveのようなウェブサイトを参考にして日々自身のポーカースキルに磨きをかけ続けることが重要です。
*上記の計算は全てvariance calculator を用いて計算しました。